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Journal Physical well-being Strategies

コロナ禍でwellbeingを高めるためのアクションリスト

トロント大学のTayyab Rashid博士らは、社会的、経済的、精神的な負荷が増しているコロナ禍でも自分の強みを活用し、日々の健康を増進するための実用的な行動を通して心理的な免疫を高められるとする論文”Strengths-based actions to enhance wellbeing in the time of COVID-19″を発表した。

コロナ禍は現時点(2021年7月)においても収束していない。論文では、地球上のほぼすべての人が、何らかの形でCOVID-19の影響を受けており、またウイルスの感染を緩和するためには、終わりが見えない中で長い期間のソーシャルディスタンスの確保や、長期にわたって公衆衛生対策に厳密に従う必要があることで、心理的苦痛を増大させ、wellbeingを低下させる可能性があると指摘する。また、wellbeing低下の対策として①公衆衛生危機への対応 ②文化的に責任のある治療対応(特にコロナ禍の影響を受けやすいエッセンシャルワーカーに対して)③個々の強みの増幅 を挙げる。

特に③に際して本論では、ポジティブ心理学の主要な理論である”character strength(キャラクターストレングス)”を用い、強みを増幅させる101の行動リストを提示する。リストは6つの分野(ストレスマネジメント、健康の維持、個の成長、スキル発達、他との交流、社会大義)をカバーしている。それぞれの分野から参考例を抜粋する。

・マインドフルネスを育てる。自分の呼吸、周囲、物理的および感情的な経験に気づくよう、忘れずに起床時間中に1時間おきに2時間を取る。自分が体と環境の中に存在することを意識する。(ストレスマネジメント、リスト1番)

・自宅でできる運動を確立する。自分にとって意味のある、やる気の出るようなバリエーションを取り入れる。体を動かすことに、ヨガのポーズや深い呼吸法を取り入れるのも良い。(健康の維持、リスト2番)

・思いやりを実践する。少なくとも1日に1回は、自分の考え、言葉、行動で他人に危害を加えないように意図を設定する。(個の成長、リスト17番)

・自分の住んでいる環境内で見つかった素材を利用して何かを作る。他の人を招待して一緒に行う。(スキル発達リスト3番)

・他の人に彼らの恐れについて尋ねてみる。安心感を与え、触れ、判断することを控える。自分自身と他の人が穏やかな受容を育むのを手伝う。(他との交流、リスト4番)

・この困難な時期に世界の他の人々を助ける方法を見つけることに専念するソーシャルメディア上のグループを作成する。(社会大義、リスト18番)

上記のようにキャラクターストレングスに基づいた具体的な行動を実践することで、個々が心理的な免疫を増加させ、wellbeingを高めることに繋がると本論で示唆している。

参照元論文Strengths-based actions to enhance wellbeing in the time of COVID-19
DOIhttps://doi.org/10.5502/ijw.v10i4.1441
発表者Dr. Tayyab Rashid University of Toronto Scarborough, CANADA
Dr. Robert McGrath School of Psychology, Fairleigh Dickinson University